大学職員への就職・転職を検討している方の中には、「志望動機で何を書けばいいのか分からない」「大学の採用担当者に響く理由付けとは?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
実際、大学職員は事務や企画、学生サポートなど職務内容が幅広く、どのように自分の強みをアピールするかが重要になります。
本記事では、大学職員を目指す方に向けて、“受かる志望動機” を書く際のポイントや例文、NG例などをわかりやすくまとめました。
新卒・転職のどちらのケースでも活用できる内容なので、ぜひ参考にしてください。
大学職員の志望動機が重要な理由

大学職員の採用は、新卒の場合はエントリーシートや面接、転職(中途)の場合は職務経歴書や面接が中心となります。いずれにしても、**「なぜ大学を志望するのか」**は必ずといっていいほど問われるテーマです。
- 大学ごとの特色を理解しているかどうか
- 自身のスキルや経験をどう活かせるかを明確にしているか
- その大学の課題や理念を踏まえ、どのように貢献したいのかが具体的に書かれているか
これらの点をアピールできないと、「どこの大学でも通用する内容」「ただなんとなく大学職員になりたい人」と思われてしまう可能性が高まります。
そのため、あらかじめ応募先大学の基本情報や取り組み内容をチェックしながら、自分の強みや経験をどう活かせるかを考えておきましょう。
大学職員の志望動機で押さえるべき3つのポイント
その大学ならではの理由を明確にする
大学によって、教育理念・研究分野・地域連携などの強みや方向性は大きく異なります。**「なぜ他の大学ではなく、その大学を選んだのか」**を説得力をもって書くためにも、以下を意識してみてください。
- 大学の公式サイトや広報資料で、学部構成や教育方針・研究実績をチェック
- 学内イベントや地域連携プロジェクトの情報をリサーチして、自分の興味・関心と結びつける
- 「○○という学部が新設され、地域社会への貢献を目指している」など、具体的な取り組みや成果を挙げる
こうした内容を盛り込み、自分がその大学でしかできないこと、そこで達成したい目標を志望動機に落とし込むと、より大学の採用担当者に伝わりやすくなります。
参考:大学職員への道
自分のスキル・経験をどう活かせるか示す
大学職員の仕事は、事務・広報・企画・学生サポート・研究サポートなど多岐にわたります。過去の職務経験や学生時代の活動が、どのように大学の業務に貢献できるのかを明確に示すと良いでしょう。
- 営業や接客経験 ⇒ 学生や教員、企業との折衝・連携で活かせる
- イベント運営経験 ⇒ 入試や学園祭、就職フェアなどの企画・管理に活かせる
- ITスキル・語学力 ⇒ 国際交流のサポート、システム管理やオンライン授業対応などに貢献
大学が抱える課題や目指す方向に、自分の経験を具体的にリンクさせると、採用担当者に「この人ならすぐに活躍してくれそうだ」というイメージを持ってもらいやすくなります。
大学の理念や課題と結びつける
多くの大学は、「地域活性化」「グローバル化」「学生支援の充実」など、さまざまなミッションやビジョンを掲げています。志望動機の中で、そうした理念や課題に触れながら、
- 自分がどう貢献していきたいか
- その大学が進めている施策に対し、どんな形でサポートできるか
といった視点を取り入れることで、「この人は大学の方向性を理解したうえで応募してきている」と好印象を与えることができます。
大学職員の志望動機 例文
新卒向け例文
例文
私が貴学を志望する理由は、掲げられている「地域社会との共存・協働」という教育理念に深く共感したからです。学生時代には、地元商店街を活性化させるボランティア活動に参加し、人々のつながりや地域貢献の大切さを学びました。これらの経験を活かし、貴学が進める地域連携プロジェクトのさらなる発展に貢献したいと考えています。また、学生の視点を活かして広報活動やイベント企画など、多様な場面でサポートし、地域の方々と学生の架け橋になりたいと思っています。
ポイント
- 新卒であっても、大学の理念と自身の経験を具体的に結びつける
- **「地域貢献・架け橋になりたい」**といった大学職員像を明確に表現する
転職(中途)向け例文
例文
前職では、企業向けのイベント運営・集客企画に携わり、年間10件以上の大規模催事を成功させてまいりました。そこで培った企画力・調整力を、貴学のオープンキャンパスや国際交流プログラムの広報などに活かすことができると考えております。また、貴学は「グローバル人材の育成」を重視しており、英語コミュニケーション能力の向上にも注力されていると伺いました。私自身、海外企業との連携経験があるため、学生や教員の国際的な活動を実務面でサポートし、貴学の国際化推進に貢献したいと強く願っています。
ポイント
- 転職の場合は、前職での実績やスキルをアピールする
- 大学の重点課題(国際化・地域連携など)を踏まえて、自分の経験と結びつける
NG例から学ぶ!避けたい書き方のパターン
大学職員の志望動機で気をつけたいのが、**「大学の魅力」や「自分の強み」をまったく結びつけていない」**パターンや、ただ待遇だけを理由に挙げるような書き方です。具体的には、以下のようなNG例があります。
- 「事務職で安定しているから」など待遇面のみを強調
- 「とにかく大学で働きたい」など抽象的で他大学にも使い回せる内容
- 「前職が合わなかった」などネガティブな退職理由をメインに書く
上記のような動機は、「この大学でなくてもいいのでは?」と感じさせてしまいがちです。採用担当者が知りたいのは、**「あなたがその大学だからこそ成し遂げたいこと」**ですので、大学の理念や特色にフォーカスしたポジティブな内容を心がけましょう。
新卒・転職の志望動機の書き方
新卒の場合に伝えるべきこと
- 大学の理念や特徴をよく理解していることを示す
- 学生時代の活動(サークル・アルバイト・ボランティアなど)をどう活かすかをイメージさせる
- 自身のポテンシャルを強調しつつ、「入職後にどんな仕事をしたいか」を具体的に書く
転職(中途)で意識したいポイント
- 前職での経験・スキルを数字や成果事例でアピール
- 「なぜ大学へ転職したいのか」を前職との比較・方向性の違いを踏まえつつポジティブに説明
- 即戦力として、大学の運営や企画にどのように貢献できるかを明確にする
まとめ
大学の採用担当者が重視するのは、**「応募者がその大学でどう活躍したいかを具体的にイメージできるか」**です。したがって、以下のポイントを押さえて志望動機を作成してみてください。
- 大学の特色(理念・ビジョン・取り組み)をしっかり把握し、自分の経験や強みと結びつける
- 新卒・転職それぞれの立場に応じて、今までの活動や実績を適切にアピールする
- コピペ感のある文章や待遇面のみを理由に挙げるNGパターンは避け、具体性と誠意を示す
「自分がこの大学で成し遂げたいこと」をクリアにできれば、採用担当者の心に響く志望動機となるはずです。ぜひ、納得のいく大学職員への第一歩を踏み出してください。